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気軽に使える燻製・温燻器をDIY(温度管理可能)

組み立てるだけの温度調整機能付き燻煙、温燻器を作る

まえから、コストコでブロック肉を買ってくる事が多くなってきました。自家製のローストビーフやベーコン、自家製ソーセージなどを調理する際どうしても55度~80度程度で低温調理(温燻?)したり燻煙したりすることができる器具が欲しくなりました。webで調べると専用の温度調整機能付き燻煙器は結構お値段が張ります。コストコでアメリカンサイズ超大型のBBQコンロが販売されていて、気持ちはかなりそっちに傾いていたのですがお母さんから「置き場所はどうする」とか「重い」「デカ過ぎ」「高い」とか反対意見がそれとなく出て却下と言う事になりました。
そこで軽くてコンパクトで安い器具を自作する事を考えました。この夏。宇都宮の友人に久しぶりに会いに行く事があり、途中に小諸にある「のりさんち」なるペンションにお世話になりました。こちらは自家製のベーコンや手作り焼きたてパンが売りの宿です。私も自家製ソーセージやベーコンづくりに興味がありましたので燻煙の方法を聞いてみたところチャコール燻煙でなく電熱器+サーモスタットを使って定温・低温調理されていることをお聞きしました。温度管理は結構大事というか必須条件だと感じました。

最低限必要なものは
1.BBQグリル
2.温度調整器
3.電熱器
の3つです。

Webでいつものように検索しました。
合計6千円程度で納得のいく「温度調整機能付き燻煙・温燻器」ができる目途がつきました。

1.BBQグリルの調達

私が購入したのはDCMカーマの丸形BBQグリル約3900円
近所にあるホームセンターに行ってみたところひと箱だけ在庫があり、安いのもあって即購入しました。(DCMwebを見ると、なぜか現在売り切れ項目からも削除されてしまっています)
私は、どうしてもヘビーデューティーの方向に行ってしまうので、今回は考え方を変えて軽く、安く、取り扱いが楽だがそこそこ容量もあるというアイテムを探しました。コストコで見たアメリカンで重厚?なものも魅力ですが燻煙器として割り切って使う分には、これで不足はありません。「安い・軽い・そこそこ大きい」の三拍子そろってます。もちろんフライパンを使ったり、段ボールを組んだりしてやるのも身近でいいのですが結構油やその他の汚れが出ますので1回きりの使用であればいいのですが何回も使う場合屋外で多少汚れたとしても凛として存在しているレベルの物がいいと思います。
仕様ですが結構薄めの板金に耐熱塗装?仕上げしてあります。一度炭を使って燻煙しましたが剥げることは無く問題なく使えました。重量はホント軽くて網などすべてを組み込んでも3キロ弱しかありません。ナベ部分本体の内径は約440mmあります。自家製ウインナーなら3.5kg程度の量を温燻・燻煙できます。

 油受けトレイ

 炭も当然OK

その後amazonで探したところそっくりなものを見つけましたので紹介します。
送料込みで値段も若干安いです。

 軽量BBQグリル

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BUNDOK(バンドック) BBQ グリル 蓋付き BD-472 スモーク対応

2.温度調節器の調達と準備

温度調節器もピンからキリまで多種多様なものが存在します。企業さんのラボや研究室に使用されるものは精度も比較的良いのですが、その分非常に高価です。ただ原理そのものは白金(熱電対)やサーミスタなどのセンサーを使ってヒーターなどの熱源に供給する電力を制御(On・Off)するというものです。今回は「燻煙・温燻器」ですから

・測定温度の上限は100度程度まで感知可能な事
・電熱器をコントロールできる接点の容量は100Vで10A程度
・当然ですが55℃~80℃の範囲で温度設定が出来る事
・出来れば指定の時間稼働したら電源OFFできる事
(55℃で70分とか60℃で12分とかセットできる)

などの条件に合う廉価な「温度調節器」を探しました。
やっぱりamazonにありました。日本語の説明書が無く不便との書き込みがありましたが、使用されているユーザが多く、カスタマーレビューの「質問」のところに親切な操作方法に関する書き込みが沢山ありましたので、ポチっと購入しました。

その後自分なりに英語の使用説明書を参考に自分なりの説明書(PDF)を作りましたので、ご自由にダウンロード・閲覧で利用ください。

やりたいことは殆ど設定できる優れものだと思います。この性能でこの値段はすごいです。

 延長電線は古掃除機から流用

 こんな感じて配線

 初期設定しました

 コンセントを付けました

 amazonの温度調節器

3.電熱器の調達と準備

電熱器はBBQグリル底部に収まるように背の低い物を探しましたが、オーソドックスで販売数も多い物にしました。中央部分の発熱部分だけ取り外して使用します。

必要条件は
・温度調整器の接点の容量は100Vで10A程度なのでそれ以下のW数である事
・脂などの汚れにある程度は耐えられる事
・場所が場所なだけに気軽に交換できる価格

こちらもamazonからポチっとやりました。分解するにはもったいない価格の割にきちんとした作りです。さすがに使用されているユーザが多いです。本体の写真を撮り忘れたのでキャリブレーション(温度誤差調整)した時の写真で代用します。 (;^_^A

脱線しますが
キャリブレーションの結果は低温時と高温時で誤差の出方が微妙に違います。例えば20℃あたりで誤差が無い様に補正すると、100℃で微妙な誤差が出たりします。ですから一番よく使う温度域でキャリブレーションするのが現実的です。私の場合65℃でキャリブレーションしましたが「CA」の数値は初期値のままでOKでした。

 湯を沸かしキャリブレーションした時の写真

ちなみに温度計測基準に使用したのは、タニタのスティック温度計TT-533です。これ検温部分の先端が千枚通しのようになっていますので、ローストビーフやベーコンを作る際にグサッと肉の中に差し込んで内部の温度を測るのにも便利です。

 温度計測基準に使用したTT-533

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タニタ 温度計 料理 グリーン TT-533 GR スティック温度計

 発熱部のみ取り外し針金で五徳を固定

購入したままの電熱器は大きすぎてBBQグリル底部にうまく収まりません。そのため少し手を加えて小型化します。
まず

a.本体裏のビスを外します。
b.火力調整ロータリースイッチからも配線を外します。
c.発熱部分はオレンジ色の板金の裏にツメがあってねじってあるだけなのでねじれを元にもどすことでこれまた簡単に外れます。
d.五徳は表面から簡単に外れます。
e.「c.」と「d.」を針金で発熱部分の周りをぐっと回る形で締めます。
f.発熱部分には3点の爪(下写真〇部)がありますので針金をその間に通して中心に向かって押し込むとかなり堅固に止める事が出来ます。
g.配線は下画像の様に常にすべてのニクロム線に電流が流れるようにします。
h.ショート防止と耐熱処理のためロックウール(石綿)テープを巻いた上からファイバー粘着テープで留めました。
i.「h.」までやってしまってから気が付いたのですがコンセント部分が大きすぎてコンロの下の穴から取り出せませんでした。プラグ外周をやすりで慎重に削ってΦ20にしました。 (;^_^A

 常に600Wで動作する配線

 ファイバーテープ

 絶縁・耐熱処理

 絶縁 耐熱 ガラステープ

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絶縁 耐熱 ガラステープ 厚:0.18mm 幅:25mm 長:30M 粘着材無し
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  • 価格   ¥ 1,745
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 ファイバーメッシュテープ

 100Vプラグを削った

 コンロ部完成

 購入した電熱器

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イズミ 電気コンロ IEC-105 オレンジ

4.あとは組み合わせるだけ

あとは1~3を組み合わせるだけで「温度調整機能付き燻煙器、温燻器」は完成です。Web上ではたくさんのレシピが紹介されていますがほとんどの要求に答えられるものだと思います。これにたどり着くまでの失敗談を紹介しておきます。

 熱源が炭だと失火

 炭の代わりに半田こて

1.ガスオーブンで低温調理を試みましたが設定できる最低温度がパン生地発酵の45℃で次の温度がいきなり100℃になってしまいます。でこの温度でやると高温すぎるのか思った焼け方にすることは出来ませんでした。特にローストビーフ。
2.炭を熱源にしてガスオーブン内で燻煙を試みましたが、火が消えてしまい失敗。その後はんだごてを熱源にチップを焦がしましたが、その時は自家製ソーセージに煙が回らずうまく燻煙できず失敗(ある程度煙が対流しないとダメ)。
3.電気炊飯ジャーで低温調理は出来ますしっとり蒸れた?煮た感じ。燻煙は出来ません。それで米を炊くと匂いがついて困る。

 煙は出るのだが

 対流が無いので失敗

組み立てを進めます。

 電熱器を入れて

 ビルトインコンロ完成

その後、温燻時にダイレクトに肉汁や脂が五徳部分に落ちて汚れるのを防ぐために、昔の電子レンジに付属していたアルミ板を曲げて足を作り写真のような防油板?を組み込みました。燃えない素材ならクッキーの缶蓋などでもOKです。ただ熱気が十分逃げるように足(空間)を付けてやってください。燻煙するときはアルミ皿の上にチップを置きますから五徳に直接、肉汁・脂はかかりませんが、アルミ皿の中で落ちた液体が燻ぶってしまってもよくないのでこのようなものがあった方が良いと思います。

 上からの油が滴下

 旧電子レンジから流用

 温燻時の油避け

 こんな感じ

 交換用センサは

使用頻度にもよりますが、センサが経年変化に伴って不調になった場合の交換用のNTCセンサについてご紹介しておきます。使用説明書にも書きましたがNTC(negative temperature coefficient ) でサーミスタ抵抗値10KΩ(25°C時)のものです。本器に付属のセンサは誤差+/-1%と表記されていますからほぼ同等と思います。これに下記の耐熱ガラスチューブで覆って耐熱処理して使用するのがベストです。センサ線はヒョロッと細いですから。

あと、電源線・センサー線ともに多少なりとも熱の影響を受けて軟化したり、ショートしたりと言うトラブルを少しでも防ぐために「耐熱用 ガラス 編組スリーブ」なる物を使用した方が良いと思いましたので一緒にご紹介しておきます。

5.低温調理の衛生面について

よく言われている低温調理の設定温度と時間についてですがWeb上でかなりの情報がアップされています。
私は「食中毒を起こさない低温調理の最適な温度と時間」を参考にさせていただいています。
それらの情報プラス美味しいかどうか?も大切ですから悩ましいところです。私の経験ではローストビーフやベーコンなどの

素材中心が63℃を超えたあたりから急激に肉汁が噴出し始める(旨味が逃げる)

様に思います。タニタの温度計を何度もグサッと刺して計測しました。その時の本システムの設定温度は75℃にしてあり開始から4時間ほどでした。それから更に2時間加熱しましたら素材中心温度は69℃となってかなり肉汁が出てしまっていました。失敗かも?と思いつつ粗熱を取ってカットしてみるとローストビーフ特有の「赤ピンク色」の断面は無くなっていました。
しかし!!!
決しておいしくない事はなかったです。と言うよりは結構おいしかったです。以前はガスオーブンで(最低設定温度100℃)調理していましたのでそれと比べれば低温調理です。安全性と美味しさがバランスしたものが出来れば最高ですよね。でも口に入る物ですから健康を害するものは料理として最悪だと思います。
結論として次回は63℃で5時間の設定でやって見ようと思っています。あとはタニタ温度計をグサッとやって様子を見ながら調理していこうと思います。なにせ厚みも質も色々ですから。
とにかく「気軽に使える燻製・温燻器」を使ってどしどしおいしいものを作ってみてはどうでしょう。

6.その後の一部改良しました

ローストビーフやベーコンを6回ほど使用したあたりでちょっと本体の掃除をしたところ電源線とニクロム線をつないでいた部分にドロッと脂がついて不潔になっているのを発見しました。あまりに脂や塩分が付着してしまうと漏電の危険もあります。底部から下に脂+塩分が排出されるようになっているのですが、その液体がロックウールに浸み込んで吸い上げるような感じになってしまっていました。

脂は絶縁体でも、塩分はダメでしょう

急遽
イ.ロックウール部の配線を取り外して、ロックウールを除去。
ロ.絶縁パイプ碍子1節除去。
ハ.その後購入した耐熱ガラスチューブを巻きタコ糸で終端を縛り。
ニ.下部4穴の2穴から分離してコードを出し。
ホ.穴と配線の周囲にエアコン用粘土パテを盛って絶縁。
その後何回か使っておりましたら、ダラッーと熱で下垂して来ましたのでパテを変えました。
ホ.穴と配線の周囲に耐火パテを盛って絶縁。
ヘ.サイドの取っ手にそれぞれ別に1巻きしてコンセントケーブルを設置しました。
ひとまずこれで電熱器部分とBBQグリル間は絶縁されますから安心です。

 イ・ロの作業

 ハの作業

 ニ・ホの作業

 ヘの作業

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