1.ラズベリーパイの非常用クローンSDを作る
もしソフト的にラズパイシステムが壊れた時のためにSDカードクローンソフトを使って双子を作っておきます。ラズパイでPBXを構築しましたが、管理しているものが電話だけに、
FreePBXメニューからバックアップという手もありますが、これはあくまで電話設定部のバックアップです。OSのバックアップまではやってくれません。OSのインストールからやっているとかなりの時間を要してしまいます。
コマンドラインから使う「raspbx-backup」は運用中のSDカードとバックアップ先のメディアの容量が違うと、一気に面倒臭くなってしまいます。そこで
というソフトを使って現在稼働中のシステムの双子SDを作っておき、非常時にはこれを差し替えてすぐに起動できるようにします。もちろんその他の用途のraspberryPiシステムでも問題なく使えますのでどうぞ。
このソフトの特徴は動作中のパイをクローン出来るんで「楽」なんです。私のパイに挿入しているSDカードは寿命を考えて大き目の32Gにしています。しかしシステム全体の容量は3Gb程度しか使っていません。クローン先は16Gでも8Gでもいいんです。勝手に調整してくれます。
しかしながらまたまたテラタームの黒い画面での作業です。(;^_^A
なお前後しましたが「5.SDカードへの無駄なアクセスを軽減」をやった後にクローンした方がいいです。
※導入と実行
「rpi-clone」はパイに最初は入っていないので導入します。
apt-get install rpi-cloneでは導入できません。
とやると、今いるディレクトリ(フォルダ)直下にコピーされます。(導入完了)
apt-get install git
で導入してください。
./rpi-clone sda -f *プログラムを実行します
で実行します。./は「すぐそこの」と言う意味ぐらいに思ってください。パイに起動SD以外の外付けUSBディスク等を増設していなければ「sda」がコピー先になります。
心配な方は
(不要な文字がいっぱい出ますが最後の方の黄色い表示を見てください)
最近では「zram ?」の表示が増えましたので
と打って今回のクローンメディア(USBメディア)を差し込む前と、差し込んだ後を比較すれば増えたものがコピー先になります。USBメディアを1本2本と増やしていくと「sda」「sdb」の様に名前が増えていきます。「sda1」「sda2」とかの表示はパーティションですから気にしないでください。
とにかくドライブ対ドライブで双子を作ります。
いっぱい文字が出ますが気にせず入力促進の部分だけ説明?します。
(コピー先のディスクsdaを初期化し、クローンしますか? (はい/いいえ):)
(オプションの宛先extファイルシステムラベル(最大16文字):)
処理が始まります。
・
・
・
Hit Enter when ready to unmount the /dev/sda partitions ... エンターキー
(/dev/sdaパーティションをアンマウントする準備ができたらEnterを押してください...)
windowsでUSBの安全な取り外しのようなものです。
同じ32GのSDカードで12分弱、16GのUSBメモリで15分弱かかりました(GUIインストールでも2倍までかかりません)。なおUSBメモリにクローンしたものはそのままでは起動できませんからwindowsPCの「USB Image Tool」などでimg化してSDカードに書き込むか保存するかしておいてください。下の画像の様なSDカードアダプタにmicroSDを差し込んクローンすれば、そのカードを保管しておいてトラブルがあったらすぐに差し替えて起動できますから便利です。キー入力3回+待ち時間12分弱で、クローン出来ます。クローン作業中に電話がかかってきても問題なく送受信できます。
2.FTPサーバーを立てる
ラズパイにRoot権限でアクセス可能なFTPサーバーを立てます。
電話のファームウェアをラズパイフォルダに入れようと思いましたが。
nanoを使って設定ファイルを書くのと違って、コピペでファイルを新規作成というのが使えなかったのでラズパイにFTPサーバーを導入しました。
結局パイのWebサーバー上の電話のファームウェアは使用しませんでしたが (;^_^A
例によってsshの黒い画面から下記を打ち込んでエンターしていきます。
※ftpサーバー導入手順
アクセスさせないリストの設定ファイルが開きますので、このリストにあるrootの頭に#をつける(rootにアクセスさせる)
ctrl+o エンター (保存)ctrl+x 終了 (編集終わり)
以上でffftp等(windowsのFTPクライアントソフトでパイのIPアドレスにアクセス)からテラタームと同じroot+パスワードでログインできます。
※その後、防犯カメラの映像等をFTPで転送保存するために新記事を書きましたのでそちらも参考にしてください、もうちょっと詳しく説明してます。
3.CUIセットアップ後GUIを導入する
イ.X window systemの導入。
apt-get install --no-install-recommends xinit
ロ.デスクトップ環境にPIXELを導入。
ハ.リモートデスクトップで接続するためのソフト導入。
apt-get install xrdp
ニ.GUI解像度設定
nano /boot/config.txt
下の2行の「#」を外す
#framebuffer_width=1280
#framebuffer_height=720
ctrl+o エンター (保存)
ctrl+x 終了 (編集終わり)
詳しい設定はパイの公式ページにばっちり出ていました。(英語ですが結構わかります)さらに詳しく知りたい方はどうぞ
ホ.自動ログイン設定変更
で
「3 Boot Options」
「B1 Desktop/CLI」
「B4 Desktop Autologin Desktop GUI, automatically logged in as 'pi' user」
と選び
TABキーで下の
Finish
を選ぶと
Would you like to reboot now?
と聞いてくるので「はい」でリブートします。
ホ.windowsからアクセスしてみる
「windowsスタートメニュー」
「windowsアクセサリ」
「リモートデスクトップ接続」
と選び、ダイアログの接続先コンピュータ欄にパイのIPアドレスを入れて「接続」をクリックします。
3-5ディスク容量の変化とアンインストール方法
なおアンインストールしたい方はインストールした順序の逆に
apt-get remove ??????
と読み替えて削除していき
apt-get autoremove
apt-get autoclean
とやると今回導入したパッケージごと全部削除できます。
あと、「SD Card Copier」のためにGUI化してみましたが左上のラズベリーをクリックしても肝心の「SD Card Copier」が無いのに気づきました。
しょうがないのでターミナル(黒い画面)を開いて
で導入したらメニューに表示され、使えるようになりました。
4.ラズベリーパイのファームウェアアップデート
とコマンドを打ち込んでください。ファーム更新の是非はありますが私はできるだけ最新にしています。サーバー管理などでは既定の動作をしないと数百人とか数千人に被害が及ぶので、サーバーが正常動作しているなら一切設定をいじらないというのが鉄則です。(ズルいようですが誰かが更新してバグッて復旧して新しいパッチが出てしばらく待って導入) でも新しいのがいい自宅なので (;^_^A
*** Raspberry Pi firmware updater by Hexxeh, enhanced by AndrewS and Dom
*** Performing self-update
*** Relaunching after update
*** Raspberry Pi firmware updater by Hexxeh, enhanced by AndrewS and Dom
*** Your firmware is already up to date
以前はファームウェアアップデートが必要ないときでもアップデートを実行していたように思いましたが、今はこのように表示されて無駄に更新しないようになりました。更新バージョンがネット上にあれば更新確認に「y」と答えるだけでアップデートされます。その後
で最新ファームが有効になります。
5.SDカードへの無駄なアクセスを軽減
「1.」のクローンの前にやっておくと容量節約?になるかもしれません。
※スワップファイルを使用しない設定にする
systemctl disable dphys-swapfile
dphys-swapfile swapon
systemctl enable dphys-swapfile
reboot
で元に戻ります。 (;^_^A
※テンポラリ領域をRamdisk上にセットする
nano /etc/fstab
最下行に下記の2行を追加します。
tmpfs /tmp tmpfs defaults,size=32m,noatime,mode=1777 0 0
tmpfs /var/tmp tmpfs defaults,size=16m,noatime,mode=1777 0 0
ctrl+o エンター (保存)
ctrl+x 終了 (編集終わり)
SDカード上の /tmp と /var/tmp を削除します。
rm -rf /tmp
rm -rf /var/tmp
※ログそのものの出力項目を減らします。
nano /etc/rsyslog.conf
使わない項目の行頭に「#」をつけてコメントアウトします。
#daemon.* -/var/log/daemon.log
#lpr.* -/var/log/lpr.log
#mail.* -/var/log/mail.log
・
・
#mail.warn -/var/log/mail.warn
#mail.err /var/log/mail.err
・
・
#news.crit /var/log/news/news.crit
#news.err /var/log/news/news.err
#news.notice -/var/log/news/news.notice
・
・
#*.=debug;\
# auth,authpriv.none;\
# news.none;mail.none -/var/log/debug
ctrl+o エンター (保存)
ctrl+x 終了 (編集終わり)
以上が完了したら再起動します。
でおしまい!